オーディオという魔境①
オーディオ、それははまったら抜け出すことの出来ない深き闇。これはそんな闇に迷いこんだ一人の音楽好きの話。
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何言っているだ俺は
はい、下らない茶番はさておいて、今回語るのはオーディオについて。筆者の半生と、それに伴うオーディオの変化について話したい。本当は一回にまとめるはずだったんだけど、長くなりすぎて三回に分けることにした。
スタートは中学生の頃に遡る。当時よく聴いていた音楽はボカロ系、ゲームBGMなど。最初はiPodの付属イヤホンで聴いていた。フォーマットはmp3で128kps。要するに初期設定から何も弄っていない。今思うとよくそんな劣悪な音質で聴こうと思ったな俺は。我ながらびっくりする。そんなある日、ヨドバシカメラのイヤホン試聴コーナーに行く機会があって、そこでSONYの2000-3000円程度のイヤホンを試聴した。確かMDRのEX-150とかかな?それを聴いた感想は今でも忘れない。
同じ曲とは思えない。
とにかく音がクリアなのだ。今まではグシャって潰れた感じの部分や、そもそも聴こえなかった音がしっかり届く。すごい。衝動買いしてしまった。この頃になると、ちょうどスピッツを聴き始め、洋楽にも手を出し始めた。
時代は進んで高校生。この頃によく聴いていたのはThe Who、Pink Floyd、Metallica、Motorhead等々、洋楽の登竜門的な物を聴いていた。ある日AerosmithのRocks(これホント名盤だからまーじで聴いてくれ。洋楽好きな人からすれば何を今さらって感じだろうけど)というアルバムをTSUTAYAで借りて、PCに取り込んでいたところ、ふと横の設定ボタンが気になった。押してみると音質の設定がずらずらと並んでいた。ただ、当時の自分は知るよしもない。とりあえずPCで調べてみると、どうやら数字が大きいと音質も良いらしい。そして、mp3よりもAACの方が良いらしい。という訳でAACの320kpsで聴いてみた。
ああ、全然違う
いやー全然違うのよこれが。ひっくり返りそうになった。320kpsから見たら128kpsなんてラジオ。そのくらい違う。これが転機であった。そして、今までの曲をすべてAAC320kpsで入れ直した。当時は3000曲弱。今よりは大分少ないけど、それでも相当大変だった。
そして更に進んで高校2年生。この頃になると、趣味は完全にプログレに系統していた。King CrimsonやYesといったメジャー所から、Jethro TullやColosseumといった知る人ぞ知る名バンドまで様々な音楽と出会った。そんな筆者はこの頃、ある悩みを抱えていた。「電車でイヤホンが鬱陶しい」
特に満員電車だと、イヤホンが耳ごと引っ張られて本当に痛い。あとイヤホンがすぐ断線する。そんな訳で、耳にかけられるイヤホン、通称SHUREがけ出来るイヤホンを探した。そして、誕生日の時に買ってもらったイヤホンが
RHA MA750
である。お値段15000円。根強いファンのいるイギリスのメーカーRHAの名機。高級なイヤホンを使ってみたいけど何から選んだらわからないという人にはまずこれをおすすめしておく。ただし、耳の形を選ぶらしく、僕の友人の中でも合う合わないが別れるのでしっかり試聴してから決めて欲しい。音質は流石の一言。例えば、King Crimsonは近年三人ドラムを入れてライブをするのだが、三つのドラムがしっかり分離されている。こういう所がやっぱり違うよね。ケーブルも太くて安心感がある。本当に便利。
前半戦はこんなもん。こっから先、どんどん音が良くなっていきます。