音楽談義 vol.18 もうすぐ来日!The Stranglers
最近、友人がブログで「すき家のお好み牛玉丼を食べたらくどかった」と言っていた。すき家なら仕方ない。筆者は牛丼チェーンだと吉野家しか認めないので悪しからず。しょうが焼き定食を頼んだら、玉ねぎが炒められてなくて辛かったから松屋は絶対に許さない。
学校では11月2日、3日にハロウィンパーティーがあるのだが、3日は出ることができない。その理由は
The Stranglersの来日があるから
である。正直言って、マイケル・シェンカーの来日だったら諦めていた。シェンカーは日本好きだから、また来てくれるだろうし、一度行ったことあるから、しょうがないかなと思っていた。しかし、今回はThe Stranglers。おそらく今回を逃すともう二度と会えないであろうバンド。そんなマニアックだけれども、確かに70年代のパンクシーンで異彩を放っていたバンドに迫ろう。
彼らの特徴はなんといってもキーボードじゃないかなと思う。そんな象徴的な曲をまず一曲
1stアルバムからGoodbye Toulouse。幻想的なキーボードから、ゴリゴリのベース、パンクの象徴たる中音域で独特に響くボーカルと、The Stranglersの魅力の縮図のような曲。特徴的なのは、やはりリフを奏でるキーボードだと思う。パンクでここまでキーボードが幅を効かせているバンドも中々ない。そしてキーボードで作ったリフがとんでもなくかっこいい。
そんなThe Stranglersの特徴は演奏技術の高さにあると思っている。いかんせん、パンクバンドは演奏が下手な印象があるが、The StranglersとClash(いつか紹介したいバンド)に関してはとても上手。The Stranglersはキーボードを交えながら、しっかり縦のノリをしっかり作っている。これはかなり難しく、印象的なキーボードリフ×縦ノリにおいては右にでるバンドはいないと思っている。そんな彼らの演奏技術の結晶たる曲をここで紹介しよう。
No More Herosという曲。改めて聴いてみるとベースがすごい前に出てきていることに気付かされる。ゴリゴリの全面に押し出されるベースは本当に魅力的。ベースが目立つバンド特集とかもいつかやってみたい。
The Stranglersの魅力はこれだけではない。イギリスの風土を強く曲に感じる。筆者はイギリスに行ったことがあるのだが、夏でもなんとなく雲が多く、快晴は滅多にない。冬はじとじととしていて天気が不安定だ。夏は10時でようやく日が沈むが、冬はすぐに真っ暗になってしまう。The Stranglersはそんなイギリスの気候を体現した、まさに曇り空が似合うバンドと言えよう。
この曲はとてもわかりやすい。明るい曲ではあるんだが、アメリカのロックと違いどこか内省的で陰鬱な雰囲気が漂う。こうした側面が売りなロックバンドは軒並みアメリカに進出すると、下手に明るい曲を書こうとしすぎて滑ることが多い。
そんな訳で、今回はThe Stranglersを取り上げた。メンバーはもう若くないので、今回が最後の来日になってしまうかもしれない。そんな貴重なチャンスを逃すことなく掴み取れたのは本当に嬉しい。存分に楽しみたい。次回は大好きなあのバンドの新アルバムを全曲レビューしていく。