音楽談義室

音楽とか文学とか完全に趣味を語るブログ

音楽談義 vol.7 ヨーロッパジャズ特集①

 どうもどうも。相も変わらず音楽趣味全開の当ブログ。最近、東京はとんでもなく暑いと聞くけど、富士吉田はまだ朝と夜は上着が手放せない。

 

 さて、ヨーロッパジャズ特集をやっていきたい。筆者はジャズをよく聴くが、実はビックバンド系にはそこまで詳しくない。ヨーロッパのジャズ、とりわけピアノ・ベース・ドラムのシンプルな編成のトリオジャズや、ピアノだけのピアノジャズを好んで聴く。なんでこうなったかは定かではない。ただ、クラシックもマーラーのような多彩な楽器が鳴り響くオーケストラ物より、パイプオルガンのソロや少数の管弦楽の方が好きなので、シンプルな構成が好きなのはジャンルの問題ではないらしい。そんな訳で、ヨーロッパジャズの真髄に迫っていきたい。なお、今回は本当にマニアック。いやいや、今までもマニアックじゃんって、今回のそれは今までの比じゃないっす。

 

 最初に紹介するのは、スタンリー・カウエルというピアニスト。黒人の方だが、アメリカ出身で、次第にヨーロッパジャズや民族音楽に傾倒していった。そんな彼のピアノはとにかく早くて繊細。ジャズ特有の即興も非常にレベルが高く、聴く者を圧倒する

これはトリオでのものだが、彼のピアニストとしての才能が如実に表れている。曲を通じて印象的なリフがあるが、それを少しずつ崩していくのも技術の結晶だ。

 

 次に紹介するのは、ドイツのactレーベルからEsbjörn Svensson Trioを紹介したい。ピアニストのエスビョルン・スヴェンソンが惜しくも事故で亡くなってしまったので、残された音源は少ないが、その才能は強く光る。特徴としては、ボーダレスなジャズであることだ。ジャズのジャンルに留まることなく、歪んだギターが急に入るなどのロックの要素や、急にクラシックのワンフレーズが飛び出すなど、かなり変わり種という印象を受ける

Tuesday WonderlandというアルバムからGoldwarp。曲の途中からいきなり歪んだギターが入るが、それが妙にマッチしている。ピアノは低音がよく効いていてロックピアノに近い音色かな。

 

 次に紹介するのはFrancesca Tandoi Trio。女性ピアニスト中心で構成されているトリオだ。女性ピアニストってやっぱり男性とは少し違う。優劣ではなくてね。繊細さというか、和音の回し方とかが男性にはない感じ

アルバムFor ElviraからPaker 51。やっぱり女性ピアニストらしさがある。とても繊細。ボーカルも出来るので、彼女のボーカル担当曲もおすすめ。

 

 最後に紹介するのはKapsa Reinnger Fleauというトリオ。チェコ出身のジャズトリオだ。実を言うと筆者が一番好きなジャズトリオだったり。このトリオの「La Ligne de Karman」というアルバムが本当に素晴らしい。意味は「カルマンの伝記」という意味のアルバムで、徐々に地上からの距離が上がっていって、最後の曲は宇宙の彼方にまで達する物語である。不思議に思ったらアルバム買ってみて下さい。よくわかります。

先程のアルバムから一曲目のL'alliance。徐々にフェードインしてくるピアノ、少しずつ音量を増すラウドシンバル、暖かみのあるウッドベース。まさに理想郷。音楽の究極体の片鱗はここかもしれない。

 

そんな訳で、今回はヨーロッパジャズについてまとめた。これは不定期でまたまとめたいので、気長に待って欲しい。私生活が忙しくて更新頻度激落ちくん…。